マナまなBeeのプログラム 〜海外で暮らす友達と一緒に、実践的な日本語の使い方を学ぶ〜
今回は、私たちマナまなBeeのプログラムの特徴をふたつご紹介します。
私たちが日本語教育に携わる上で大切にしているのは、以前にもお伝えしたように、日本の生活で適切に使いこなせる日本語力を身につけてもらうこと。そのためにこんな教育方法を取り入れているんです。
オンラインで世界中の友達とつながる
オンラインのレッスンでは、先生と生徒の一対一で行われる場合が多いと思われます。それに対して、マナまなBeeは複数人のレッスンが基本です。独自のカリキュラムに沿って、先生ひとりが4〜5人のグループを受け持ちます。
仮に、ご近所に同じように日本からやってきた同年代の子がいなくても、オンラインであれば世界中の誰とでもつながりを持ち、一緒に学べます。日本語のコミュニケーション能力を磨く上で、年の近い友達の存在は貴重です。先生とではなく、子ども同士だからこそ生まれるやり取りの中で、勉強した言葉を自分のものにしていけるでしょう。その経験は、日本での生活に馴染む上でも必ず役立ちます。
同じような境遇の子と接するメリットは、日本語教育の枠にとどまりません。
子ども同士、困りごとや悩みを共有することで、「自分と同じように考えている子がいるんだ」と安心感をおぼえながら、解決策を一緒に探る機会も持てます。
さらに、自分とは違う国で暮らす子の話を聞くと、子どもたちの世界がグッと広がるはず。日本とも、自分が暮らす国とも違う文化に触れて、もっともっと視野を広げてほしいです。
日本語を使いこなすコツを日常から拾って学ぶ
日本語を学ぶ上で、膨大な量の単語や漢字の習得は避けては通れません。ひとつずつ語彙を増やしていくような学習をイメージする人も多いでしょう。ただし、私たちはそれだけでは日本語を使いこなせる力にはつながらないと考えています。
知識として覚えた言葉は、どんな場面で、どのように使えばいいのか。教科書的な文脈だけでなく、より日常的で自然な場面にも目を向けながら、実際に話したり、書いたりできるようにサポートします。
その鍵となるのが、日常生活の先生や友達のやりとりにフォーカスすること。子どもたちの身の回りや日本の暮らしで遭遇しそうな出来事、会話を中心に、関心の高そうな話題を取り上げながらレッスンを進めます。写真や映像など生の素材も盛り込めるのは、オンライン学習の強みです。レッスンを通して日本での生活を思い描き、日本語を使った友達とのコミュニケーションを具体的にイメージできると、学習へのモチベーションや自信がぐっと高まります。
また、レッスンでのやりとりを通し、ちょっとした言い回しや感情の表現の仕方など、教科書からは学べない、いわゆる「日本人らしさ」といわれるものも一緒に考えます。「日本人らしさ」は、海外から帰国して、日本の学校に溶け込もうとする際に子どもたちがぶつかりがちな大きな壁です。将来、障壁を感じずに安心して日本で学校生活を送れるよう備えておいてもらいたい。自分や身の回りのことをイキイキと日本語で話してほしい。そして、帰国してから必要な知識を楽しんで身につけられますように。そんなカリキュラムを提供するのがマナまなBeeの方針です。
この他にも、独自のツールや教材を用いたプログラムの開発・改良に力を入れています。今後もそうした特徴をご紹介していきますので、ぜひチェックしてください!